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ビスマルク (戦艦)
ビスマルク (Bismarck)は、第二次世界大戦中のドイツ海軍最大・最新鋭の戦艦。ビスマルク級戦艦のネームシップ。艦名はドイツ統一の立役者の鉄血宰相オットー・フォン・ビスマルクにちなんで付けられた。 == 艦歴とその特徴 == 設計は1934年に始まり、排水量はイギリスとの合意であった35,000トンを越え42,600トンまで増加した。1936年7月1日にハンブルクのブローム・ウント・フォス社で起工、1939年2月14日に進水、1940年8月に就役した。ドイツの科学力や知識の粋を集めた戦艦だったため、沈没によってドイツ海軍は多大な損害を受けた。 排水量だけを見れば当時世界最大級の戦艦であったが、対空射撃管制や装甲板の防御配置、乗員の練度などに問題も多かった。ドイツ海軍は第一次世界大戦の戦訓から、第一に遠距離より大角度で上甲板に落着する砲弾と、兵器の発達に伴う航空爆撃への対処を重視して装甲配分を検討することになる〔Unterlagen und Richtlinien zur Bestimmung der Hauptkampfentfernung und der Geschoßwahl, Heft a,p.8〕。その過程で、増やすことのできない装甲重量の範囲内で水平防御力を確保するべく、側面防御力の弱体化を甘受せざるを得なかったのである。また、進歩の中途にあった航空爆弾がいかなる装甲甲板をも貫通する懸念があったため、上甲板で最重量級の航空爆弾や徹甲弾を防ぐことを断念した。その代わり艦の中央部に最も厚い水平防御を配置し、上甲板を貫通した砲弾や爆弾をそこで阻止しようと意図したのである。同時にこの主装甲板の両端を、装甲帯の下限に向けて少しだけ傾斜させることで、弱体化した側面装甲を貫通した砲弾がそこで弾かれるよう想定した。それでも側面装甲は、38.1cm砲弾に対して安全であるとされた2万メートルから3万メートル〔Breyer: Schlachtschiffe und Schlachtkreuzer 1921–1997. Internationaler Schlachtschiffbau. P. 141.〕において、少なくともバイタルパートだけは砲弾の破壊効果を免れることを期待するものでしかなかったのである。 なお、本艦はバイエルン級の設計を引き継いだとされる。同級の設計は旧態依然としていたが、連合国、特にイギリスのビスマルク級に対する警戒心は強く、抑止力としては有効であった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビスマルク (戦艦)」の詳細全文を読む
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